実際には高校進学率が97%以上の現状から見ると、
高校までが義務教育であるような様相です。
が、問題は義務教育があること以上に、
子どもたちに義務を課せるだけの
力のある教育者が現場にいるか
ということです。
義務教育論争の中で結構無視されているのが
義務教育を施している教師サイドの
教育レベル、指導レベルです。
良いんです。
子どもたちに学校教育を課すこと自体は。
そこは本質的な問題ではありません。
どこの国も同じように制度化していますし、
勉強は大事なので。
ただ、現場で教えていらっしゃるのは
教育学部を出られた先生たちです。
小中高大という日本教育のレールの上を
ひた走ってきて、
あまりそれ以外の社会経験のない方々。
また、受験の難易度から言っても、
失礼ながら誰でも行けるレベルです。
私は以前から、
医学部と同じ水準まで引き上げれば良いのに
と考えてきました。
子どもの教育とは国の根幹に関わる一大事業です。
そこに当たられる先生たちが
どれだけ勉学に勤しんで来られたのか分かりません。
実際小中高は受験という大きな関門をクリアして初めて
評価される宿命を帯びています。
なのに、受験を乗り切った経験のある方は
ほとんどいないのではないでしょうか。
受験を乗り切らなくても
何となく勉強して合格したという方は多いです。
受験生の9割以上はそうでしょう。
特に医学部歯学部薬学部、
法学部といった高偏差値学部や、
難関校と言われる大学以外は
さほど受験に対して戦略めいたものは
不必要です。
それでも私が勉強戦略を標榜しているのは
単に自由な時間を増やしてほしいからであって、
仕事をする時にも役に立つ発想だからです。
ダラダラと勉強しても
必要な知識をインプットしてしまえれば
合格するのが大学受験です。
失礼な言い方をしてすみません。
しかし実際そうです。
教育学部は高いハードルじゃない。
学校にどれだけの先生が
受験戦略について明確なアドバイスができるでしょうか。
各教科の指導はできるかも知れませんが、
全体を通した受験指導は
それを経験した者にしか分からない世界です。
勿論雇用に関する問題もあります。
薄給で物理的にも厳しい仕事をさせられているのですから、
質を問われても仕方ないという現状もあるでしょう。
その部分は何も個人的な責任とは言いません。
制度の問題です。
制度の話で面白いものがあるのですが、
私はドイツの教育システムに
大いに参考にできる点があるなと思ったのです。
ドイツは中央集権国家体制を推進する日本とは真逆で
各州が権限を持つ地方分権制を採用しています。
学校制度についての基本的な構造を観てみると、
ドイツでは基礎学校と呼ばれる4年制の期間があります。
そこを卒業する際に初めてのキャリア選択が行われるそうです。
10歳の時点で高等専門教育を行うギムナジウムに進むか、
基幹学校、実科学校という職能訓練校に進むかを
選択させられるそうです。
また、基幹学校や実科学校に進むと
理論と実践というデュアルシステムによって
働きながら手に職を付けられるという制度があり、
こういった制度のおかげで
18歳未満の子どもたちのほとんどが
将来の明確なビジョンを見つけられているそうです。
確かに、誰もかれもが
難しい理論を勉強しなくてもいいわけで、
それが覚えられないからと
抱く必要のない劣等感を背負わされて
落ちこぼれのレッテルを貼られるなんて
はっきり言えば馬鹿げています。
ドイツの教育制度が素晴らしいと言う話ではなく、
日本の教育制度の問題点を解消する上で
参考でできるロールモデルになり得るのではないか、
という視点でお考え下さい。
隣の芝生はいつも青いものですから。
とにかく、義務教育という現状の制度にも
在る程度意識を向けて勉強していった方が良いと思います。
言われるがままに勉強していたら
思わぬ方向に行かされてしまうかも知れません。
自分で「考えて」進路を選択していける
勇気と覚悟ある人材こそが
これから道を拓いていけるのです。


